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死ぬ覚悟と、生きる覚悟。

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鍼灸師のジレンマの一つに

その先の悪化が見える性格や心身の使い方をされて居る方の

その先を変えられない事です。

何となく、親心の様な物です。

全身を見て疲労困憊なのに、脈が元気で有るのは、最後の振り絞りの脈である。

この先が、まずい。

赤ら顔で、後頭部が赤い。これも脳への血流が悪い。

これもマズイ。

ヘルニアも同じ。

痛みどめ薬は効かない。その先、注射、手術、一時の軽快?、で、症状の再発。悪化。

顔が死体色をしはじめてるのもマズイ。

この方を治そう!と腹をくくると

大抵、喧嘩になる。

壊れそうな車でまだ走ろうとする。

パンクしたタイヤで、北海道を目指してるとか・・・。

無理に決まってる。

安いメンテナンスを受けて来た事が普通で

職人の仕事より、商売人に仕事に依頼する。

ねじ山が潰れている。

大事なネジがガタガタ。

安いオイルが入っている。

バッテリーも安物。

タイヤも安物。

応急処置された各所。

休まないで酷使された車体。

それが、死ぬ覚悟で生きる人の身体である。

これも、理解しておいて欲しい事です。

俺はいつ死んでも構わない。

と言うイケイケの方が居るが・・・。

恐らく

ほぼ、その覚悟などまだ出来てない。

ようは、死を前に

大抵の人は「まだ死にたくない」と思います。

それは80歳でも変わりません。

で、私も、父の指導の、意地でも治せ!と言うモチベーションが、経験と共に冷めてきている点がある。

どうせ言っても無理。

聞こうとはしない。

なるべくしてなっている。

それでも、がっぷり四つを組む事が有る。

半分の人は去り。

半分の方を健全な生き方に繋げる事が出来る。

去った方が、もう一度戻って来られる時は

だから、言ったのに・・・。と言う結果が多い。

このジレンマの簡単な解消方法は、あきらめる事である。

我々は、患者さんの心身を見て、使い方や性格で、悪化する可能性が高い事が解っている。

しかし、固定概念、頑固、心身の価値観が低い。

色々な弊害がある。

だから、あきらめよう。

それで良いのかな?

私は、これを親心に似ている。と思っている。

我々からすれば、転ぶのは分かっている。

が、子供は言う事など聞かない。

見守るしかないのである。

でも、しかる。怒鳴りつける。と言う方法も有る。

けど、大人の他人ですからね。

だから、うちの治療方針の一つが、家族と思って治療する。なんです。

本来、他人なら、放っておくが

家族なら、意地でも止める事は有ると思います。

そして、健康に生きる覚悟をしてもらいます。

実際は、死ぬ覚悟で生きるより、大変なんだと思います。

簡単じゃないし。

甘えられませんから。

病気の原因は自分の心身で構築している。

作るのも自分なら

治すのも自分。

自分の身体を、もっともよく治せるのは自分自身。

我々はその手伝いとして、最高峰を目指す。

なんちゃって。

そうそう、もう一つ。

俺は、いつ死んでも構わない。
という方は、その後、わりかし半身麻痺や手足が動かないレベルの状態も多いです。

死ぬまで元気で生きる事は、甘えてる人に、叶える事は難しいですよ。

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