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養老 孟司 「死の壁」を読んで感じたこと

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北里大学教授、東京大学名誉教授で解剖の先生です。
「バカの壁」と言う本がかなり売れ、一時期テレビにも出ていました。

 

「死の壁」を読んでいくつか感銘を受けました。

 

人の死亡率100%
人は生まれたからには、必ず死ぬ。
これを、実際、実感している人は実に少ない。

 

好き勝手に生きていて、病気にかかり、「まさか!自分が!」と言ってしまう。

 

科学でいくらロケットで宇宙に行けるレベルになろうとも、死んでしまった人は戻せない。

 

自然と向き合った生き方をしていれば、答えの無い事、出来ない事、不可能な事は、山ほどある。
しかし、現代社会の中で生きていると、答えの無い物、出来ない物、不可能な事に腹を立てる。

 

そして、死体を目にしなくなった事は、良く無いのではと言う話もありました。
現代の日本は、死体は見ないほうが、見せないほうが、良いという風潮があります。
今まで死体を見たことが無い、ご臨終に立ち会わない方も多く、本当の人の死を現実的に目の当たりしたことが無いか方がいる。

 

その人の頭の中の死や死体は、テレビやゲーム、映画なのです。
現実とは違います。
それは、現実とは違うイメージで妄想です。
画像で見ても、本当のご遺体を前にするのでも違います。

 

死や死体にも色々あります。
それは実に色々考えさせられ心揺さぶられます。

 

人は必ず死ぬ。
この人はもう動かない、話さない。

 

まったく知らない赤の他人の死体を見て感じる事。
そして、好意をもって接してきた人の死で感じる事。

 

それぞれ、違います

 

赤の他人の場合、あれは死体と感じられます。
しかし、大事な人の場合受け入れられない事もあります。

 

それは猿も同じです。
死んでしまった赤ちゃん猿をミイラになるまでずっと抱いたりしている映像を見たことが無いでしょうか?
これは、人間でも同じです。簡単に死を受け入れられません。

 

魂になったのか?天国に行ったのか?
いくら、科学的根拠が無くても、愛する人の旅立ちは魂や天国を信じさせます。

 

自然と共に生きる国では、死体は日本より身近です。
ガンジス川では、体を洗う人の横を死体が流れていきます。

 

日本では、業者の人が全部をして、棺おけに入れてくれます。
おそらく、彼らは、自分たちの様な感性で死体を見てはいないでしょう。

 

自分なりに少し書き換えていますのでご容赦下さい。
自分も、臨終には極力立ち会うべきだと考えます。

 

いろいろ、教えていただけると思います。
口では無く、感じる部分で・・・

 

人生の旅立ちは、結婚式よりもその人の人生がでます。

 

もちろん、自分自身の死に様も大事です。
自分も、良い終わりを迎えられるように、生きて行きたいものです。

 

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