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基本のキ・・・・・・気・血・津液+精について③

投稿日:2017年12月23日 更新日:

こんにちは 金田です。

ここのところ毎朝布団から出るのが とっても辛いですね。

なんでこんなに居心地が良いのか いつまでも ぬくぬくしていたい今日このごろ。

冬眠してしまいたい…。

さて今日は、“ 津液 ”(しんえき)についてお話させて頂きます。

これもまた東洋医学ならではの概念ですが

大まかに言いますと、“血”以外の全ての体液を指していて

身体の隅々―臓腑や関節,体表面 を潤す物質

とされています。

“血”と同じく 摂取した飲食物から生成される ' 水穀の精微 ' から作られ

水分の体内循環を司る「肺」によって全身を巡ります。

その全身への通り道は、五臓六腑の六腑の1つである「三焦」という専用ルートがあり

これは実質の臓器というよりは“気”と “ 津液 ”を全身に行き渡らせるためのもので

胸腹腔全域に分布しています。

胸から上が「上焦」 お腹の上部が「中焦」 下部が「下焦」になっています。

“ 津液 ”は 津 と 液 に分かれ

津 はサラサラしていて

液 は粘性があり

働きとしては 全身を潤す がテーマとなっております。

臓腑に入ると栄養分を与え 関節では動きを滑らかにし

骨髄・脳髄は潤し,栄養し,保護もして

体表になると 髪や肌を潤し つややかに保ちます。

隅々まで行き渡ることで、身体組織の乾燥を防いで瑞々しさが保たれるのです。

全身を巡って老廃物を含んだ“ 津液 ”は、「腎」の働きにより清濁が区別され

きれいな“ 津液 ”は再利用へ 汚れた“ 津液 ”は尿や汗となって排泄されます。

また“ 津液 ”が関連する臓器に入ることで生成されるものに 五液 があります。

「肝」は涙 「心」は汗 「脾」は よだれ

「肺」は鼻水 「腎」はつば です。

それぞれの臓器の変調によって、分泌される量が増減したりと影響が表れたりします。

“ 津液 ”による不調は、“血”と同様に不足と停滞から生じます。

不足の場合は、元々摂取した飲食物から生成されるので栄養不足や「脾」「胃」の異常は

ダイレクトに影響しますが

それ以外にも大量の発汗による津液の消耗や

熱(暑)邪の侵入で津液が干上がってしまうことでも起こります。

※暑邪については こちら

症状には、肌や髪の乾燥、粘液の減少によるノド・鼻・口の乾きや声嗄れ

関節がスムーズに動かない などです。

停滞した場合は 『痰飲(湿)・たんいん 』と言うのですが

「肺」や「脾」の不調から、消化吸収されず胃腸に停滞して生じた さらっとして薄い ' 飲 ' と

体内のアチコチに停滞してしまった ねっとり濃く濁っている ' 痰 ' から成り

症状は、肺にあると咳や痰 胃では吐き気 心は動悸・息切れ などで

他にも めまい 浮腫 ノドの異物感などがあります。

治療する際には、臓器に関連するツボを刺激して正常に戻るよう働きかけて不足を補い

また滞りを取り除いて流れを良くします。

やはり症状が単独で表れることは まれですが

鍼灸であれば複数の症状にも同時にアプローチ出来ますので

結果として効率的に治療して行けます。

これまで分けてお話して来ました気・血・津液ですが

それぞれが相互に影響・依存しあうことで 正常に作用しています。

“気”は 血から栄養を貰い 血によって作用が全身に運ばれ 津液はその循環をスムーズにし

“血”は 気によって生成され体内を循環,血管から漏れないよう調節されており

また津液は“血”の材料でもある

“津液”も 気によって生成され 三焦を巡り 排泄される

 津液の不足で血は消耗され 血を補充することで津液も補充される

というシステムと考えられています。

こういった考え方をすることで原因を探り、原因から改善することで症状を良くする

というのは薬などの対処療法よりも 実はずっと理に叶っていると思います。

止めたら元に戻ってしまうのでは、ずっと続けなくてはいけなくて それって実は

身体に結構負担をかけてしまいますし。

こんな考え方のアプローチもあるのだと お知らせしたかったのでした。

ご興味ある方は是非一度お試し下さい。

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